「ヴェニスの商人」
22日までの映画を駆け込みで見に行ってきました。
「ヴェニスの商人」・・・・・・・・
なんとも理不尽な納得できない映画でした。
むか~し、シェイクスピアのこの本を読んだことがあり、
「1ポンドの肉を一滴の血も流さず、少しの違いも無く切り取れ」と裁判官に言われ
高利貸しが裁判に負け、よかった、良かった!と思った記憶だけしか残っていないのですが、
今回映画を見て、「え?こんな内容だったっけ?」と思ったものでした。
400年前、貿易でにぎわっていたヴェニスに住むユダヤ人は土地を持つことを許されず
赤い帽子をかぶることを要求され、高利貸しをしていても利息を取ることを許されず、
いつも迫害を受けていました。     その中で・・・・・
”バッサーニオとポーシャの箱選び” から始まって
”シャイロックとアントーニオの1ポンドの人肉の証文” ”娘ジェシカとロレンゾーの駆け落ち”
”バッサーニオとポーシャの指輪のエピソード”と続いていく。
映画を見ていて、
ポーシャの言葉「お前は商人の胸からその肉を1ポンド切り取ることが出来る。しかし、肉1ポンドだけである。この証文によれば血は一滴も与えてはいない。また切り取る肉は正確に1ポンドだ。それ以上でもそれ以下であってもいけない。」
言い分は分かるのだけれど、迫害され追い詰められたら、だれでもシャイロックのようになるのでは・・・と思ってしまう。
箱選びもそうだけれど、指輪のことに関しては、見ていてばかばかしくなってきた。
娘ジェシカとロレンゾーの駆け落ち他でも、納得がいかない。
シャイロックは悪徳高利貸しではあったけれど、追い詰められた悲劇の主人公でもあった
のである、と思うような映画でした。
 もう一度、シェイクスピア「ヴェニスの商人」読んでみましょう。
きっと昔とは全然違う気持ちで読めると思います。
シャイロック役のアル・パチーノすばらしかったです。
「ヴェニスの商人」_e0055176_0322764.jpg




 
by nhana19 | 2005-12-21 23:35 | 映画
<< 祭り寿司 豊かな実りの後には・・・ >>