カシオペアの丘で
重松清さんの本は、言葉の1つ1つが読んでいる人の心に添い、辛さも、悲しさも、”そうなんだよね・・・”と共鳴してしまうのです。いつも優しい心にさせられます。
「カシオペアの丘で」の”下”は泣きながら読んでしまいました。
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今までひたすら故郷に背を向けて生きてきたシュンがガンを宣告されたその日、偶然見ていたテレビに懐かしいカシオペアの丘が写っていた。
小学5年生のときに星降る丘で集った4人は、悲しい事件がきっかけで、30年ぶりに運命の糸に手繰り寄せられるようにカシオペアの丘で再会し、それぞれの過去と向き合う。

「ゆるしたい相手を決してゆるせずに生きていくひとと、ゆるされたい相手に決してゆるしてもらえずに生きていくひとは、どちらが悲しいのだろう」――

「せんせい、ぼくはゆるしてもらえるんでしょうか。トシとミッチョにゆるされて、しぬことができるんでしょうか。」    ・・・・・・・・「あなたがあなたをゆるせばいいんですよ」

ガンを宣告されたシュンが幼馴染の一人に言う言葉・・・・・・
「ユウちゃん知ってるか?末期がんの人間が死ぬまでには5つの段階があるんだ。
俺も本で読んで知ったんだけど、最初は否認。そんなはずはないと打ち消すわけだな。
次に怒りが来る。何で俺だけが、って思う。 それから取引。もしも奇跡が起きたらなんでもしますって神頼みだ。 その後に抑鬱。もう気力を失って、でも最後は受容だ。
自分の運命を受け入れるしかないって気づくわけだよ。」
これはエリザベス・キューブラ・ロスの「死ぬ瞬間」に書いてある言葉です。

いずれ死ななければならない私達に、「カシオペアの丘で」は家族や友人がどれほどかけがえのない存在であるかを教えてくれるとともに、死んで行く時の心のありようをも教えてくれています。
by nhana19 | 2008-02-06 23:42 | 読書
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