銀座テアトルシネマに映画を見に行ってきました。
終戦記念日が近づくと、第二次世界大戦にまつわる話がテレビでも映画でも話題になります。「敵こそ、我が友」は、ナチハンターとして知られるクラルスフェルト夫妻の告発で捕まったクラウス・バルビーを主人公にした、被害者のインタビューと当時の歴史的映像で綴ったドキュメンタリー映画です。 バルビーは22歳でナチス親衛隊に所属してから、フランスで終身刑を宣告されるまでの50数年の間に”3つの人生を生きた!”と言われている人です。 22歳でドイツ軍占領下のフランスで、ゲシュタポとして、レジスタンスの活動家やユダヤ人の逮捕殲滅の先頭に立ち、「リヨンの虐殺者」という異名で呼ばれました。 第二次世界大戦が終わると、ナチ時代に身につけたノウハウとたくさんの情報に目をつけたアメリカが、彼をアメリカ陸軍情報部(CIC)の諜報活動に利用し、また匿った。 その後かくまいきれなくなったアメリカ側の手助けにより南米に逃れ、いろいろな活動の傍らボリビアに武器取引会社を設立、巨万の富を得る。 またCICとともにチェ・ゲバラの暗殺計画を立て、殺害を成功させる。 それらの行動がナチハンターのクラルスフェルト夫妻の目にとまり、告発される。 83年にボリビアからフランスに引き渡され,「バルビー裁判」で、フランスでは死刑制度が廃止されているので、最高刑の終身刑に処されました。91年、がんのためリヨンで78歳で獄死。 バルビーは自分の意思で行動し生きたのか、国家に利用され、利用価値がなくなると捨てられたのか。国家間の駆け引き、暗躍、偽善など考えさせられることがたくさんありました。
by nhana19
| 2008-08-06 18:44
| 映画
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