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カシオペアの丘で
重松清さんの本は、言葉の1つ1つが読んでいる人の心に添い、辛さも、悲しさも、”そうなんだよね・・・”と共鳴してしまうのです。いつも優しい心にさせられます。
「カシオペアの丘で」の”下”は泣きながら読んでしまいました。
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今までひたすら故郷に背を向けて生きてきたシュンがガンを宣告されたその日、偶然見ていたテレビに懐かしいカシオペアの丘が写っていた。
小学5年生のときに星降る丘で集った4人は、悲しい事件がきっかけで、30年ぶりに運命の糸に手繰り寄せられるようにカシオペアの丘で再会し、それぞれの過去と向き合う。

「ゆるしたい相手を決してゆるせずに生きていくひとと、ゆるされたい相手に決してゆるしてもらえずに生きていくひとは、どちらが悲しいのだろう」――

「せんせい、ぼくはゆるしてもらえるんでしょうか。トシとミッチョにゆるされて、しぬことができるんでしょうか。」    ・・・・・・・・「あなたがあなたをゆるせばいいんですよ」

ガンを宣告されたシュンが幼馴染の一人に言う言葉・・・・・・
「ユウちゃん知ってるか?末期がんの人間が死ぬまでには5つの段階があるんだ。
俺も本で読んで知ったんだけど、最初は否認。そんなはずはないと打ち消すわけだな。
次に怒りが来る。何で俺だけが、って思う。 それから取引。もしも奇跡が起きたらなんでもしますって神頼みだ。 その後に抑鬱。もう気力を失って、でも最後は受容だ。
自分の運命を受け入れるしかないって気づくわけだよ。」
これはエリザベス・キューブラ・ロスの「死ぬ瞬間」に書いてある言葉です。

いずれ死ななければならない私達に、「カシオペアの丘で」は家族や友人がどれほどかけがえのない存在であるかを教えてくれるとともに、死んで行く時の心のありようをも教えてくれています。
by nhana19 | 2008-02-06 23:42 | 読書
千の風になって
「千の風になって」・・・この詩を2年ほど前に目にしてなんといい詩だろうと思い心に温めて
いました。その詩に曲がつけられ、昨年頃から急に話題になりはじめました。
いろいろのドキュメンタリーが放送され、私は見ていないのですが、昨年末の紅白歌合戦で
キムタクが朗読し、秋川さんが歌われたと聞きました。
なんと言う偶然でしょう。そのCDをこの2週間で二人の友人からいただきました。
一人からは秋川雅史さんのCDを、もう一人の友人からは新井満さんのCD付きの本を。
さっそくCDを聞いてみました。
秋川さんの朗々とした声もすばらしいのですが、さらりとそして素朴に歌っている新井満さん
の声は、私の耳に風のように届きそして周りに漂いました。
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(画像は新井満さんの本よりいただきました)

この英語詩はいつ誰が書いたのか、いろいろな説がありますが分からないそうです。
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新井さんは、友人の奥さんが亡くなった時の追悼文集に載っていた訳詩を見て、原詩を手に
入れ、それを「自分が翻訳したらどんな具合になるだろう」と、イメージを心に膨らませながら
詩を作られたそうです。この詩に曲をつけて私家盤のCDにして友人に送り、友人の奥さんを
偲ぶ会の席上で初めて披露されたそうです。
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1977年、映画監督のハワード・ホークスの葬儀で、俳優のジョンウェインがこの詩を朗読。
1987年、マリリン・モンローの25回忌のとき、ワシントンで行われた追悼式の席上で朗読。
2001年、9月11日ニューヨーク同時多発テロ事件の当日、世界貿易センタービルの高層階
にあるレストランでシェフをしていたクラークさんは崩壊したビルと運命を共にしました。
その翌2002年9月11日、クラークさんの娘ブリッタニーさんがこの詩を朗読しました。
アメリカでは以前から、悲しみの場面でよく朗読される詩だったそうです。
私たち日本人が知るずっと昔から、世界では長い間語り継がれてきたのでしょう。
私たちの命が無くなるのではなく、実は風に姿を変えてみんなの周りにいるんだよという発想
は、輪廻転生に通じるものがあり、新井満さんは”生命は永遠に不滅”と書いています。
私もそう思いたいです。この本を贈ってくださった友人に感謝です。
by nhana19 | 2007-02-20 14:23 | 読書
読書の秋 「青空文庫」
晴耕雨読と言いますが、雨の音を聞きながらの読書、今日は”読書の秋”に最適の日です。

先日、サークルの方から『青空文庫』というのを教えていただきました。
著作権の消滅した小説、詩、評論等を収録してある無料のインターネットの電子図書館です。
早速開いてみて、感激してしまいました。
夏目漱石、森鴎外、宮沢賢治、太宰治、中原中也、萩原朔太郎、紫式部、鴨長明・・・
ドストエフスキー、オーヘンリー、エドガーアランポー、グリム兄弟、アンデルセン・・・
たくさんの著作権の切れた作品がありました。

著作権には保護期間が設けられています。
期間中は著作権の権利を主張できますが、期間が過ぎると権利が無効となり、以後は社会
全体の公有財産(Public Domain)となります。

著作権に関する国際条約(ベルヌ条約)では、著作権の保護期間は、著作者の生存期間
および死後50年間であり(各国がより長い保護期間を設けることも認めている)、日本はこれ
に合わせて、2004年の改正で映画とアニメが公表後70年に延長された以外は、死後50年
となっています。
しかし、米・英・独・仏などの欧米諸国は、1990年代に70年間に期間延長しており、共同
声明は、日本もこうした動きにあわせて70年に延長すべきだと主張しています。
日本でも、日本文芸家協会など著作権関連16団体でつくる「著作権問題を考える創作者
団体協議会」は、今年の9月22日、著作権の保護期間を現在の死後50年から死後70年に
延長することを求める共同声明を発表、文化庁に対し要望として提出しました。


イメージを損ねたり、利益のために使う人が出てくるからでしょうか? 保護期間を延長する
ことにどれだけの意義があるのか疑問に思います。

まだ日本では著作権50年なので、私たちの記憶に新しい方たちの本が、もうインターネット
上で読むことが出来るわけです。 
実際、ページをめくりながら本で読むのと違って、インターネットで文字を読んでいくという
ことは、とても疲れることです。そして最初はなかなか頭の中に入っていきません。
アンデルセン、グリム兄弟、オーヘンリーなど、一作が短いものから読み始めました。
わざわざ買って読むほどではないけれど・・・ 小さい頃読んでいた絵本が懐かしくて・・・
から初めて”インターネットで読む”ことに慣れていこうと思っています。
太宰治の、「走れメロス」「銀河鉄道の夜」「注文の多い料理店」 ワイルドオスカーの
「幸福の王子」も読みました。 大分慣れてきました。 今はまだこの程度。
「源氏物語」は与謝野晶子訳のがありました。徐々に読んでいこうと思っています。

秋の夜長、ふと本を読みたくなった時、その本が手元にないとき、検索してみてください。
面白い本が見つかるかもしれません。
by nhana19 | 2006-11-11 14:27 | 読書
「その日の前に」 
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「その日の前に」  重松清
 
 何事もなく過ごしていた日々が突然途切れる。
さして貴重とも思っていなかったいままでの日常が失われるのを知った時
人間はいままで過ごしてきた日々をとても貴重なものに思うのでしょう。
子供時代過ごしてきた故郷に帰り、結婚して初めて住んだアパートに行き、
過去に過ごしてきた日々をたどり始めます。

   この国をはなれるのだと思ったら、
   この国の人たちがみんないい人に思えた
   うるさい子供にも頬を寄せたい
   展覧会の絵のように
   私は何度も振り返った

この詩が誰のもので、どんな状態で書かれたものだったのか、私は忘れてしまいました。
きっとどこかの国を訪れ、帰りの飛行場で思った気持ちかもしれません。
詩文も正確ではないかもしれませんが、子供のころ心に留めた詩でした。
余命いくらという死の宣告を受けたとき、人間はこんな気持ちになるのでしょうか。

「ひこうき雲」「朝日のあたる家」「潮騒」「ヒア・カムズ・ザ・サン」「その日のまえに」「その日」
「その日のあとで」 これは普通の短編集ではなく、連作短篇集です。

「おかげさまで、いい迎え火が焚けました。シュンもこれで、道に迷わずに帰ってきますよ。
何しろ初盆ですから。」
夏の花火大会にはこのような意味もあったのですね。

 この小説を読んで、1日1日がどんなに貴重でかけがえのないものであるか、
いとしいものであるか、限られたものであるか考えさせられました。
いつかは去らなければならないのですから、意識しながら、かみ締めて、この時間を
過ごしたいです。
by nhana19 | 2006-08-19 09:58 | 読書
宮部みゆき 「孤宿の人」
 大好きな作家の一人 宮部みゆきさん
最初読んだ本は「火車」クレジットカード地獄を題材にした小説で、一気に読みました。
それから手当たり次第に、「蒲生邸事件」「魔術はささやく」「レベル7」「返事はいらない」
「長い長い殺人」「龍は眠る」「模倣犯」「理由」「東京下町殺人暮色」・・・etc・
昨年末友人が「読む本が無いなら・・・」と、貸してくれた本の何冊かが宮部みゆきの時代物。
山本周五郎、藤沢周平の江戸庶民の時代小説は好きだけれど、宮部みゆきのは・・・
と思いながら開いた「堪忍箱」。短編集で、読みやすい。そして止まらなくなりました。
面白いのでつい、「あやし」「かまいたち」「ぼんくら」「本所深川ふしぎ草紙」と読んでしまいました。藤沢周平のように、ただ心温まる優しい市井の人々の話というのでは無く、心の奥底に潜む怪しさ、どろどろしたもの、超自然的なものまでうまく取り込んで、どんどん人をひきつけていく、不思議な魅力を持った小説でした。
友人に借りなければ、自分からは読もうとしなかったでしょう。

そのあと、図書館に予約して借りたのが、「孤宿の人」
e0055176_18205358.jpge0055176_18232171.jpg元勘定奉行船井加賀守守利という罪人を預かることになった丸海藩の騒動を描いています。
あわよくば豊かな丸海藩を取り潰そうと機会をうかがっている幕府と、口実を与えてはいけない
という藩との攻防戦。
”ほう”という女の子を主人公に、宇佐、同心、
和尚様、藩士、市井の人がいろいろな形で
その中に巻き込まれていきます。

「鬼」「祟り」「雷獣」などをうまく利用し、藩の重臣、藩医たちが藩の存続をかけて
知恵を絞りあって出した結末は・・・
ハッピーエンドにならなかったのが心残りでした。
宮部さん ! 死なせてしまう必要があったの?

とても面白いオススメ本です。
by nhana19 | 2006-05-10 23:31 | 読書
2006本屋大賞
 売りの現場からベストセラーを作ろうと、全国の書店員が自分たちが最もお客様に
お勧めしたい本を投票で選ぶ第3回「本屋大賞」
今年は リリー・フランキーの「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」に決まりました。
最終投票には290人の書店員が参加しました。
対象は2005年11月までの1年間に刊行された日本の小説。

今年の大賞作は、読んだ40代から50代の男性が号泣したといわれています。

     「ただいるだけで」 相田みつを

       たたいるだけで
   
       あなたがそこに
       ただいるだけで
       その場の空気が
       あかるくなる
       あなたがそこに
       ただいるだけで
       みんなのこころが
       やすらぐ
       そんな
       あなたにわたしも
       なりたい

オカンの好きだった相田みつをの詩
オカンのあこがれる人物像だったのだろうか。
69歳のオカンのなりたい、人の姿だったのだろうか。
でも、少なくとも僕にとってのオカンは、この詩のとおり、ただいるだけでボクに明かりを照らし、
安らぎを与えてくれる人だった。

と、リリー・フランキーは書いています。


淡々と書き綴っているこの小説はとてもよかったです。
昔の母親は忍耐強かった。子供のためには愛情を惜しまなかった。
だから40代50代の息子は泣けるのかもしれませんね。
しかし、今の息子にとって、目に映る母親はこうではないでしょう・・・
時代が違うとはいえ、子供にかける愛情は見習わなければいけませんね。


       母親というものは」  葉 祥明

       母親というものは無欲なものです
       わが子がどんなに偉くなるよりも
       どんなにお金持ちになるよりも
       毎日元気でいてくれることを
       心の底から願います。
       どんなに高価な贈り物より
       我が子の優しいひとことで
       十分過ぎるほど幸せになれる
       母親というものは
       実に本当に無欲なものです
       だから母親を泣かすのは
       この世で一番いけないことなのです

      

2005年の「本屋大賞」は 恩田陸  「夜のピクニック」
2004年初回の「本屋大賞」は 小川洋子  「博士の愛した数式」です。
by nhana19 | 2006-04-11 23:04 | 読書
子供といっしょによみたい詩   小林信次・水内喜久雄 編著
 10年近く前に本屋さんで見かけ、立ち読みしていいなと思い買った本。
部屋の片づけをしていて、懐かしく引っ張り出して拾い読みしてみた。
  
     海を見にいく
               菊池 正

 どうにも納得できないしかられかたをした時
 なんど考えても間違っていないのに
 それが正しいと認めてもらえない時
 僕は海を見にいくんだ

 まるでケシ粒のような
 沖合いをいく船影だけを見つめて
 ただ一心になぎさを歩いていく
 すると僕の後から
 小さいけれど確かな足跡がまっすぐに現れてくる――
 今はだれも知ってくれなくとも
 人間のしたことの跡はちゃんとしるされていて
 いつかきっとわかるとうなずけるんだ

 僕は
 美しく生きている人の不幸せな話を聞いたり
 世界に今日も
 ひもじさや争いが続いているニュースを知ると
 息が切れるくらいがむしゃらに走って
 海を見にいくんだ
 砂の上に座ると
 いつもひっきりなしに風が吹いているから
 白く高い波頭が倒れ込んでくるから
 世の中には
 僕が役に立つ何かがあるはずだと思えてくる

 海を見にいく――
 そこで大きく深呼吸をし
 そこで自分を信ずる強さを取り戻し
 僕はいっぱいに声を張り上げて叫ぶと
 帰ってくるんだ

この 「子供といっしょによみたい詩」 の中の詩は学校の教室で、印刷をして子供達に渡したり、教室に掲示したりして、読み合い共感を得た詩だそうです。
この詩によって助けられたり、自分の心のあり様を考えさせられたりした子供がたくさんいたことでしょう。
海に向かって心のうちを叫びたいことって誰にでもあるでしょう。
by nhana19 | 2005-12-09 17:49 | 読書
11月にはいって読んだ本
 今月に入って読んだ本、山田真哉の『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』
野沢尚の『リミット』
香取貴信の『社会人として大切なことはみんなディズニーーランドで教わった』『大切なことは・・・・・熱い気持ち編』
たった4冊、寂しいことです。
 先日夫が、浅田次郎の講演会に行ってきました。仕事がらみだったので私は残念ながら・・・
浅田次郎さんの話によると、朝6時から1時頃まで執筆の仕事をし、1日1冊、1時間に100ページのペースで本を読むそうです。講演などで読めないことがあっても、週5冊は読むそうです。だからあれだけの小説が書けるのですね。
泣かせるものあり、笑わせるものあり、深いもの、浅く軽いもの。
彼は小説のねたが枯れることはないそうです。たくさんの本を読んで、言葉、表現の仕方、たくさんの語彙を取り込んで、そして、自分のものにした言葉があふれ出てくる・・・
すばらしいですね。

「メトロに乗って」「蒼穹の昴」「壬生義士伝」  私の中ではヒット作品です。

 読書の秋。もう初冬ですが、1週間に2冊は読みたいものです。
TDS,TDL通いしていたらちょっと無理かな?・・・
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by nhana19 | 2005-11-17 21:51 | 読書
ダ・ヴィンチ・コードの原書
 先日、息子と彼女がラスベガスに旅行にいってお土産を買ってきてくれた。
ゴディバのチョコクッキーや、アメリカのスナックや・・・
それになんといっても嬉しかったのが、m&mのキーホルダーと「THE DAVINCI CODE」の原書。m&mのキーホルダーはさっそく携帯ストラップに・・・かわいい!
「THE DAVINCI CODE」は・・・さあ最高に嬉しいけれど・・・
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会うと、「あの本どこまで読んだ?」と聞くのです。   「(^_^;)・・・ヘヘヘ!」
思い切って開いてみました。和訳の「ダ・ヴィンチ・コード」を片手に、「(ーー;)」
宝物で、本箱にしまいこんではせっかくの二人の好意が無駄になる!
何年かかるかわからないけれど、読破しなきゃ!
できるかな? Let's try.!
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by nhana19 | 2005-10-06 21:35 | 読書
社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった

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ミッキーのキーホルダーを頂きました。ヤッター!さっそく使わせていただきま~す。
今年50周年を迎えるアメリカのディズニーランド。
これからもどんどん進化していってほしいものです。
ディズニーの絵本、テレビ、映画で育った私にとって、日本にディズニーランドがやってくるというのはすばらしい待ち遠しいことでした。「浦安市民がご招待!」をテレビで見たときには、うらやましくてしょうがありませんでした。そのとき私は大阪に住んでいました。
ディズニーマジック、ディズニードリーム・・・「ようこそ夢の国へ!」
スタッフの笑顔、子供に対するときの目線での応対、きびきびした仕事ぶり、ほかでは見ることのできない気持ちのよいものでした。
 今日、本屋さんに立ち寄ったときに目にした本「社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった」
ちょっと立ち読みしちゃいました。香取 貴信さん、かなりユニークそうです。
さっそくわが町の図書館に予約しました。

 「毎日楽しく過ごせたら・・・」私のブログの書き込みも増えていくでしょう。
by nhana19 | 2005-09-19 23:04 | 読書