スペインⅡ ~サグラダファミリア 受難のファサード~
3つのファサードの二つ目は受難のファサード。ガウディの死後建築された門です。
4本の十二使徒の塔はピリポ、 トーマス、バルトロマイ、 小ヤコブを表しています。
鐘塔と鐘塔の間には1本の橋が横に渡してあって、そこに昇天したイエスが座っています。
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4本の鐘塔の下にはイエスの磔刑が描かれています。足下にひざまずいているのはマグダラのマリア、立っているのは聖母マリアとヨハネ。イエスの足下にどくろ が置かれていますが、どくろはゴルゴダを意味するそうです。(イエスはゴルゴタの丘で磔刑にされました。
そして磔刑の下に描かれているのはゴルゴダの丘に登る途中、イエスが二度目に倒れた場面です。 イエスは何人かの女性達に出会います。中央に立つヴェロニカは、イエスの汗を拭った聖なる布を示しています。布に残ったイエスの顔の跡という事でイエスの顔は逆彫りで描かれています。(画像の上でクリックすると大きく見えます。)
左側に立つローマ兵士達の兜は、カサ・ミラの煙突、カサ・バトリョのベランダに似ています。その横に立つ福音者の姿は生前のガウディをモデルとして作られたといわれています。
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スペインⅡ ~サグラダファミリア 受難のファサード~_e0055176_15291586.jpgイエスに接吻をするユダ。イエスに接吻する事で、兵士達に誰が師であるかを伝えます。 裏切ったユダの足下には悪魔のシンボルであるヘビの姿が置かれています。
その背後に描かれた数字の升目はクリプトグラム、いわゆる暗号で、16マスの数字を縦に足しても横に足しても斜めに足してもすべてイエスが処刑された歳を表す、33になるというものです。
ペテロの否認。イエスがペテロに「あなたは雄鶏が新たな一日の始まりを告げるまでの間に私を知らないと三回否定するでしょう。」と予言しました。三人の女性は三回の否定を表しています。そして左側下には雄鶏が描かれています。その予言どおりに、師であるイエスを否定したペテロは自らの卑怯を恥じ入るように下を向き、小さく丸まっていく様を表しています。
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生誕の門と同じように、ここにもキリストの受難にまつわるたくさんのエピソードが描かれていました。
by nhana19 | 2008-11-14 15:31 | 旅&歩く&見る&食べる
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